・古流では、制定居合いと異なり抜きつけの際の左手は、水平になるまで鞘を倒さず、親指の腹が帯に付くまで鞘引きをし、合掌の手から肘が内側に絞られるように捻りこんで抜きつける。
この時、切っ先の三つ頭の面を利用し、差し表の三つ頭の面が鞘の外側を滑るように鞘引きをする。
鞘は水平ではなく、45度程度。
本鞘、替え鞘を問わず刀の巾木と切っ先の巾が異なる限り、抜き出しに神経を払わないと、刀身と鞘とがぶつかったり、擦れたりし音を発するので、刀の棟が常に鞘の内側に接し、擦るように抜き出しながら、芒子が鞘を離れる寸前に鞘を捻るように引き、親指と人差し指で刀身を挟めば決して鞘離れの際に、刀身と鞘が擦れ合って音を発することはない。
これを「鬩ぎ合い(せめぎあい)」という。
納刀においても同様である。
・鯉口は敵に見せるな
鬩ぎ合いを行えば、刀を抜き出した後、自ずと左手は鯉口を閉じる形になる。
・納刀の際、左手の親指の腹は常に帯に接したままと伝承されている。
・五本目:袈裟に切り上げるとき、左手は鞘をやや覆うくらいに握り込み、鞘を回し、鞘引きをする。
決して上体が前にのめりこまない。可能な限り敵から上体を離して袈裟に切り上げる。
切り上げは身巾の内で、切り抜いた刀は右肩やや上で敵の体から抜け出る。
このとき右こぶしの位置を変えることなく、手の内で刀を回して刃を敵に向け、鞘を戻した左手で柄をとると同時に袈裟に切り下ろすが、手の内を締め、左手で刀を引くのは刀が敵に当った瞬間。
切り下ろした切っ先はやや下に下がり、差し表が上になる。
目線は刀の右側。
・六本目:諸手付きの後、刀を引き抜きながら頭上に振りかぶるとき、振りかぶった刀は頭上前方にあり、体を刀の下に運びながら切り下ろす。
決して、頭の後方から刀が出てはならない。
上段に振りかぶった刀は、静止することなくそのまま即座に切り下ろす。
・七本目:前方の敵を圧しながら鯉口を切り刀を抜き出したとき、既に右の敵を意識し、右の敵に抜きつけるときは、刀の柄が右を向いていなければ、前方からの振り回しになる。
右に踏み出す歩幅は、肩幅程度にする。
抜きつけた後即座に正面の敵を目で圧し、腰で左に体を捻って、振りかぶった刀は左手で引き切る。
更に正面の敵に向き直るとき、左に受けをとってから、真っ向から踏み込んで切り下ろす。
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